マハトマ・ガンジー(Mahatma Gandhi)は、インド出身の弁護士で、インド独立の父と呼ばれる政治指導者、宗教家です。
彼の大きな功績は『非暴力・非服従主義』を掲げて、インドをイギリスからの独立へと導いたことでしょう。イギリスという宗主国に対し、暴力を使わずに行われた彼の抵抗運動に対し、ガンジーは何度も逮捕され投獄されることになりました。
ガンジーの言葉には多くの名言がありますが、その根本は彼が『真理の探究』に人生を費やした結果生まれたもののようで、その言葉は深く、哲学的です。
“There is more to life than increasing its speed.”
人生には、スピードを上げるよりも大事なことがある
ガンジーは、真理の探究に人生をささげた宗教家でもありました。そしてここでいうスピード(速度)とは、みんなと同じ人生に生き急ぐ、みんなの姿なのではないかと思います。
ある人は地位やお金や名誉、またある人は個人的な理想に燃えて一直線。でも我々が生まれ理由に、何かの意味があるとしたら『その手段が必ずしも有意義なものか』をふと立ち止まって考えてみる必要があるということを教えてくれている気がします。
宗主国であるイギリスに対し、武力ではなく、その意志と(非暴力の)運動によって独立を勝ち取るという、今までの西欧的な常識では考えられない発想も、彼が発見した真理に裏付けられた信念から来たものなのかもしれません。
“An eye for an eye only ends up making the whole world blind.”
「目には目を(歯には歯を)」は、結局全世界を盲目にして終わるだけ。
“An eye for an eye,and a tooth for a tooth.”(目には目を、歯には歯を)は、4000年前の古代バビロニアのハンムラビ法典や、旧約聖書、新約聖書にも記述のある古くから有名な言葉です。
一般的には『やられたら同じようにやり返せ』のように、報復を促す言葉のように使われておりますが、本当は『やった人の罪は、最大でもその罪の分だけ』という罪の程度を説明している言葉だそうです。
ガンジーの言葉の意味を考えるに、現代に置き換えてみれば、他国の軍事力に対し、自国を守るため軍事力を拡大して対抗しようとする考え方は、世界でも常識ですが、そこに一石投じているのがこの言葉だと思います。
そもそも、全世界で16,400発(2014年)も存在していると言われている核兵器。こんなものをお互いに持ちながら、本気で戦争しあったら、全人類が絶滅して終了となってしまうだけです。
「憎しみが、憎しみを呼ぶ」なんて言葉も同じようなものだと思いますが、その呪縛から解放する方法(真理)として、ガンジーが掲げたのが、非暴力だったのではないでしょうか。
photo by Celestine Chua
“Live as if you were to die tomorrow.Learn as if you were to live forever.”
明日死んでしまうと思って(今を)生きよ。永遠に生きるかのように学べ。
数多くあるガンジーの素晴らしい言葉の中でも、特に私の大好きな言葉です。
とても有名なので、ガンジーの言葉だとは知らなくても、一度は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。もはや解説するまでもないかもしれませんが、私なりに解釈するならば、
「未来を心配したり、過去のことをくよくよ悩んでいるのは、まったく意味がない。それよりも、今日自分がしたいこと(すべきこと)を充実感をもってやり遂げなさい。そして、自分の命の限りを尽くして、あなたの生命がこの世界で学ぶべきことすべてを学びなさい。」
これは、ガンジーの真理の探究という宗教的、哲学的な考えに由来した言葉だと思っています。さらに、今日の私たちの価値を最大化するための方法を教えてくれているとも言えそうです。
もっと簡単にに言えば、
「死ぬまで、毎日をワクワクして生きよう。だって、そのほうが楽しいでしょ!」
でしょうか。