photo by Hartwig HKD
「君子は和して同ぜず、小人は同して和せず」
「和を以て貴し(尊し)と為す」の英語
「Wawomotte toutoshi(tattoshi) tonasu」in Nihongo/japanese
“Harmony is to be valued.“
調和は尊重されるべきである
- 和をもって貴しとなす
harmony:調和、一致
value:尊ぶ、尊重する、値を付ける
be to be 「過去分詞」:~されるべきである
和をもって貴しとなすとは、お互いに協力し合って仲良くすることが大事であるという意味です。今から約1500年前、飛鳥時代の政治家であった聖徳太子が制定したとされる『十七条の憲法』の一つにある言葉として有名ですね。
ただしこの言葉のオリジナルは聖徳太子ではなく、中国の「論語」にある言葉を引用したものだと言われています。
英語の方は、以下の「十七条憲法」の英語訳から引用しました。
“Harmony is to be valued, and an avoidance of wanton opposition to be honored.”
wanton:無茶苦茶な、ふしだらな
調和は尊重されるべきだ。そして、無茶な対立を避けることが尊重されるべきである。
→和をもって貴しとなし、忤(さか)ふることなきを宗(むね)とせよ。(一七条憲法)
「忤ふる」とは逆らう、という意味です。「宗とせよ」は、教義のことであり、ここでは仏教の真理のような意味で用いられているようです。
よって、協調を重んじよ。これに逆らうことの無いように、ぐらいな感じでしょうか。
聖徳太子が、「和」を人間関係においての協力に限定しているらしい点は、英語の”harmony”の単語ニュアンスとの違いもありそうです。
ちなみに「和」とは、”空気を読む”のような同調性にあるのではなく、みんなで協調する・仲良くするという意味です。同調性の方は「同」です。
論語に、
君子は和して同ぜず、小人は同して和せず。
というのがあります。
自分の考えを無視し、何でもかんでもみんなの意見に従えという意味ではないんですね。
“harmony”を用いた英語表現
“Happiness is when what you think, what you say, and what you do are in harmony.”
幸福とは、考えること、言うこと、なすことが調和している状態のこと。
-マハトマ・ガンジー(インド独立の父)-