photo by James Lee
「………。」
「ミイラ取りがミイラになる」の英語
“Many go out for wool and come home shorn.“
毛糸を求めて出かけ、刈り取られて帰る
- ミイラ取りがミイラになる
wool:毛糸、ウール
shorn:shear 刈り取るの過去分詞、刈り取られる
ミイラ取りがミイラになるとは、人を連れ戻しにいったものがそのまま帰ってこずに、自分が探される立場になってしまうように、自分も同じようになってしまうことを意味します。
でも、「ミイラ取りって何?」
そもそも日本語の”ミイラ”とは、江戸時代に入ってきたポルトガル語です。
“ミイラ”の元々の意味は、「没薬」を意味する防腐剤として用いられた油のことでした。これがいつの間にか、今の「ミイラ」じたいを指す言葉に転義したようです。
そしてこの「ミイラ」が、16~17世紀ごろのヨーロッパにおいて、漢方のような薬(気持ちわるっ!)として広まったことから、墳墓などにミイラを取りにいく商人が増えました。
さらに江戸時代に日本にも、ミイラという言葉とともに輸入され、”ミイラの粉末”が大名など有力者を中心に、薬として入ってきたようです。
その時に、墳墓のある砂漠にミイラを取りに行き、自分自身が行き倒れてミイラになる、ということを想像してできた言葉という説があるようです。(諸説あり)
ちなみに英語でミイラは、“mummy”です。
英語では、自分自身をもっと裕福にしようと思って出かけた人が、すべてはぎ取られてかえって来た(すってんてんになって帰ってきた)ような場合に用いられます。
「ミイラ取りがミイラになる」の他の英語表現
“The biter is bit.”
かみつくものは噛みつかれる
⇒ミイラ取りがミイラになる
biter:噛む人、かみつく獣
“bit”は”bite”の過去形なので文法的には、the biter is bitten.のほうがが正しく、このように言われたりもしているようです。